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ヨーロッパ買付レポート 2026 秋

ドイツ・ベルリンからクレモナへ。東京バイオリンが選んだ、今回の新入荷

2026年9月、東京・神宮前にオープンした弦楽器専門店、東京バイオリン。

開業から間もない当店ですが、皆様にご紹介できる楽器のラインナップを充実できるように日々取り組んでいます。

楽器の仕入れにはさまざまな方法がありますが、そのなかでも重要な取り組みのひとつが、海外の現地を訪れて行う「買付」です。実際に楽器を手に取り、状態や音色、製作の特徴などを自ら確認したうえで選定することは、自信を持って楽器をご紹介するために欠かせない取り組みです。

この秋、東京バイオリンではドイツ・イタリアの2か国を訪れ、買付を行いました。

ドイツ・ベルリンでは工房訪問やディーラーとのミーティング、オークションでの買付を行い、イタリア・クレモナへ。クレモナでは製作家の工房を訪問し、Cremona Mondo Musicaにも参加してきました。

現地で実際に楽器を手に取り、製作者と話し、これから取り扱っていく楽器について相談する。新たな出会いも多く、今後につながる充実した買付となりました。

今回は、そんなヨーロッパ買付の様子と、選定した楽器についてご紹介します。


1. Berlin — オールド・モダン楽器との出会い

最初の訪問地はドイツ・ベルリン。

シンガポール経由で出発しました。
今回はDB(ドイツ高速鉄道)を利用して移動。
ベルリン中央駅に到着。

現地では工房を訪問し、ディーラーとのミーティングやオークション関連の下見などを行いました。

オークション会場の様子。
今回は良いビオラがたくさん出品されていました。
チェロもありましたが少なめ。
特に気になるものについては、実際に試し弾きすることもできます。

今回同行してくれたのは、ヴァイオリンを演奏し、ドイツ語も話せる友人。楽器について話し合いながら、現地の方々との交流を深めることができました。

友人・Kaiと奥様
ベルリンのスーパーマーケット。巨大ビールコーナー!

買付では、いくつかのオールド・モダン楽器と弓を入手。実際に楽器を確認しながら、それぞれの特徴や状態を見極め、東京バイオリンでご紹介したいと思える品々を選びました。

ドイツで買い付けた楽器や弓についても、準備が整い次第、順次ご紹介していく予定です。


2. Cremona — 製作家の工房を訪ねて

ベルリンを後にし、次に向かったのはイタリア・クレモナ。

ミラノ・ベルガモ空港から鉄道です。
2時間ほどの乗車でクレモナ駅へ。

到着後、まずは製作家の工房を訪問しました。今回訪ねたのは、Marco Nolli、Piccinotti、Manuele Civa、Angelo Morassi、Lorenzo Cassiをはじめとする製作家たちです。

工房では、製作家との再会や近況報告を交えながら、製作中の楽器や今後の取り組みについて話をすることができました。

選定中の新作バイオリン。
おいしいパスタもイタリア買付の楽しみの一つ

また、今回の買付に合わせて製作を依頼していた楽器も受け取りました。東京バイオリンの開業に合わせて依頼したManuele Civa氏のヴァイオリンも、そのひとつです。

完成した楽器を現地で受け取り、製作者と直接話ができることは、こうした買付ならではの楽しみでもあります。


3. Cremona Mondo Musica — 世界の製作家たちとの再会

クレモナ滞在の2日目からは、弦楽器の国際展示会「Cremona Mondo Musica」へ。

会場には多くの製作家や弦楽器関係者が集まり、さまざまな楽器に触れながら、情報交換やミーティングを行いました。

これまで交流のあった製作家との再会に加え、事前に連絡をいただいていた製作家とも初めて直接挨拶することができました。

今回、特に印象的だったのは、これからの東京バイオリンにつながる新しい出会いが多かったことです。

現地では、Nolli氏から紹介してもらった若手製作家であるDavide Negroni氏やDanilo Fiorentini氏などと親交を深め、Alessandro Fendillo氏がコンクールで受賞した作品そのものを買い付けることができました。また、Daniel Scorali氏をはじめとするベテラン製作家ともミーティングを行い、今後の協力関係について話し合うことができました。

展示会は、新しい楽器を探す場であると同時に、製作家と直接話し、それぞれの考えや今後の方向性を知る貴重な機会でもあります。
今回も、今後の取り扱いにつながる多くの収穫がありました。


4. これからの東京バイオリンに向けて

東京バイオリンでは、すでに評価を確立した製作家の楽器だけでなく、これからの活躍が期待される若手製作家の作品にも力を入れていきたいと考えています。

初めて直接会うことのできたPaolo Trazzi氏や、これまでにも交流のあったMassimiliano dalla Costa氏など…複数の作家たちと展示されている楽器を確認しながらミーティングを行い、製作を依頼することにしました。
製作家と直接話し、それぞれの考えや目指す音、製作への姿勢を知る。そのうえで、これから日本の演奏家にご紹介したいと思える楽器を選んでいく。

こうした取り組みを通じて、まだ広く知られていない製作家の魅力を日本の演奏家に届けるとともに、製作家と演奏家をつなぐ存在になれればと考えています。

もうひとつ、今回の買付で一歩を踏み出したのが、初心者向けのヨーロッパ製新作楽器の開発です。

初めて楽器を手にする方にも、ヨーロッパの製作技術に触れられる選択肢を届けたい。そんな考えから、現地の製作家と相談を始めることができました。

まだこれからの取り組みですが、今後の展開を楽しみにしていただければと思います。

Cremona最終日は日本人メンバーと打ち上げ

5. 今回買い付けた楽器を、東京で

今回のヨーロッパ買付では、オールド・モダン楽器や弓、製作家に依頼していた新作ヴァイオリン、そしてコンクール受賞作品など、さまざまな楽器との出会いがありました。

それぞれの楽器には、製作者の個性や背景、現地での出会いがあります。

東京バイオリンでは、こうした背景も含めて、一挺ずつ丁寧にご紹介していきます。

今回入荷した楽器は、準備が整い次第、順次ウェブサイトに掲載予定です。
気になる楽器がございましたら、ぜひ個別の商品紹介ページをご覧ください。

実際に手に取り、音色をお確かめいただけるよう、完全予約制にて試奏・ご来店のご予約を承っております。

ヨーロッパで出会った楽器を、東京で。

皆様にご紹介できる日を楽しみにしています。

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